かざいむ日誌

IT関係で知ったことなどを記事としてあげていきます。内容に不備や質問などあればぜひコメントをよせてください。

『エンジニアリング組織論への招待』 部分最適化とその解消方法、またはシステム思考について

先日読み終わった『エンジニアリング組織論への招待』だが、めくるごとに納得することがある。

今日は、意見の対立の解消方法について書かれた部分を紹介する。たぶん本書を読んでもらった方が分かりやすいが、読んだことない人への紹介をこめて。

例えば、短期間の売上アップの施策Aと、顧客満足をあげる施策Bがある。ありがちなのは営業の人がAを主張し、UX担当の人がBを主張する。そして、両方やるお金はない。ここでは、「売り上げのため」、「ユーザーのため」という意見が交わることなく議論が物別れに終わる。

そこで筆者は同じモノサシで測れるような視点を持ち込むことを提案する。ここでは長期的な売り上げの推移を基準にして、AとCのどちらが有効であるか売上予測から判断できるようになり、その結果、どちらを選ぶべきか合意することができる。

ここで、筆者が重視しているのが、要素に分解するだけでは見えない物事の流れがある。道路が混むからバイパスを作ったらそこに入ろうとする車のせいで余計に混むとか、売り上げをあげようと少ない人数で営業を頑張ったらフォローがおろそかになり、苦労の割りに売り上げが上がらなかったとか。 

そういう想定外の結果を理解するための枠組みとしてシステム思考がある。この動画とかが分かりやすいのかも。自分には上手く使えないから自分と環境の違う人に図を描きながら話を聞いてもらうといいのかも。ちょっとやってみよう。