かざいむ日誌

IT関係で知ったことなどを記事としてあげていきます。内容に不備や質問などあればぜひコメントをよせてください。

『プロフェッショナリズムと問題解決の実践』を読んだ

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コンサルの人による問題解決の本で、いくつか面白い点があった。

イシューについて以下のように述べている。「問いを立てる目的は行動を起こすことであり、見方を変えると行動を伴わない問いは自己満足なものであり、無意味である。人間は何らかの目的を達成するためには思考しそれに基づいて行動をとるのであり、もし行動を起こさなければ決して目的を達成することはない。思考は必ず行動に結びつくのである。」これは、非常に重要だと感じた。プロジェクトの具体策をどうするか考えるときに、イシューは行動をするためのものと想定することで、どうやったら活動の方針を決めるのか考えを進めることができた。これまでは、イシューというのはもう少し、前段の活動で、活動の際にはあまり意識しないと考えていたが、イシューは行動するためのものと考えることで、何を明らかにすべきか考えることができた。

また、サマリーとシンシシスの違いも面白かった。サマリーはただの要約、シンシシスは意味合いを指し、あるデータや事実をただ要約したものよりも、そこからの意味合いを引き出したシンシシスの方が価値があるとのこと。これは、インフォメーションに対するインテリジェンスと言い換えてもいいかもしれない。

プレゼンなどで話す内容はプロセスとコンテンツがあるが、この2つは混ざりがちである。偉い人はコンテンツの話を聞きたいが、プレゼンする人はプロセスの話をしがちである。

「強度の高い思考はかなり苦痛な行為であり自らを厳しく律しないとすぐに脳はサボってしまうのである。何かほんの少しだけ気になることがあったとき、気づかなかったフリをしたり表層的な理屈を並べたりして本心ではそれが解決していないと気付いているのに考えた気分になることが思いの外、多い。」これはとても身につまされる話で、しっかり考えないと後で自分に返ってくる。

 

全く新しい情報を提供してくれるという本ではなかったが、今までに紹介されていた情報をより細かく補ってくれる本で、実践の時の手助けになる本だと思った。