かざいむ日誌

IT関係で知ったことなどを記事としてあげていきます。内容に不備や質問などあればぜひコメントをよせてください。

青年海外協力隊応募用紙がITストラテジストとかの論文問題に似ているのでは?

もうすぐ秋期の青年海外協力隊の応募が締め切りということで協力隊に応募する予定の若手の友人から応募用紙の添削をお願いされました。いくつか指摘をして、自分でも出来てない内容があったので、投稿します。

 

青年海外協力隊の応募用紙に書く内容は、同期や、やりたいこと、自己PRなどです。具体的にどんな項目だったか忘れたので他のサイトから引用。

1-1. 参加動機と抱負 : 約260文字

1-2. ボランティア活動の意義、目的 : 約260文字

2-1. 職種選択理由 : 約260文字

2-2. 経験(実務等)、技術適合性(セールスポイント) : 約880字

2-3. 弱点 : 約190文字

2-4. 自己PR : 約240文字

3-1. 帰国ボランティアの心に残るエピソード : 約190文字

4-1. どのようなボランティア活動を行うのか : 約240文字

5-1. 帰国後、参加経験をどのように生かしたいか : 約245文字

【2018/10更新】青年海外協力隊 ~合格者の応募用紙の書き方~ - Toward ICT4D

 

ぼくが受けた時よりも全体的に書く分量が細分化されているようです。

 

友人の応募用紙を読んで挙げた指摘は以下の通り。

  • 内容を具体的に記述する(トピックを詰め込み過ぎない)
  • 読んでる人に採用したいと思わせる
  • 聞かれたことに答える
  • 分かる言葉を使う

で、指摘しているとこれってITストラテジストの対策本で言われていることと同じじゃないかという気がしてきました。上の点でそれぞれ説明していきます。

 

内容を具体的に記述する(トピックを詰め込み過ぎない)

問いのそれぞれが200文字から400文字程度なので、1つか2つの話を掘り下げると十分で、それ以上に書くと表面的な文章になるような気がしました。彼の場合は、「参加動機と抱負」で、最初のきっかけとなった出来事、その後の自分の就職、こういうことがやりたい、という内容が書いてあったのですが、字数の制約からか全部が1文だけになっていました。そこで、原体験、そこで感じた課題、それを解決するために協力隊でこういう活動がしたい、と書くことを提案しました。

また、「自己PR」では過去の活動について記述されていたものの、概要と学んだことが記述されていてやや表層的に感じました。そこで、活動で働きかけた人数、どのような手段で働きかけたか、どういった組織の人とやり取りしたかなどを記述するようアドバイスしました。

まさにこれはITストラテジストで言われることで、定量的、定性的に、1トピック400字くらいで記述することで記述に説得力が出るんじゃないかと思いました。

 

読んでる人に採用したいと思わせる

これについては、ちょうど先日聞いたポッドキャストで広木大地さんが面白いエピソードを紹介していました。これの真ん中くらいかな。広木さんは就職するにあたって就活対策本ではなく、人事業務の本を読んだそうです。というのは、みんな対策本を読んで面接に臨むので平均点以上をとるのは難しい。人事業務の本を読むと、最初の方の面接のでお話しする人事の方の記憶に残り、次の選考に進みやすいのではないかと考えたからだとか。(このポッドキャストおすすめです。マネージャーを考えている人はぜひ。)

友人の応募調書では「 帰国後、参加経験をどのように生かしたいか」で自分のスキルアップについてだけ書かれていました。個人的には正直で好感が持てます。ただ、これをJICAの人が読んで、ボランティアとして派遣したいかというとちょっと疑問が残ります。嘘を書けと言うのではなく、自分のスキルアップと日本社会への貢献が交差するポイントを書いてあるとJICAの人も安心して派遣できるんじゃないでしょうか。

これはちょっとITストラテジストで言うと自分の役割を意識した記述にするという点で共通すると思います。ITストラテジストは役職でいうとCTOやプロダクトマネージャーを想定しているんじゃないかなと思います。そこをはずれた記述は役割を踏まえてないと見なされると思います。

 

聞かれたことに答える

次に友人の応募用紙で気になったのが「参加動機と抱負」で、主な流れに関係のない自分の経歴が書かれていることでした。自分のことを正確に伝えようとしてそうなったんだと思います。正確なのは良いことですが、知らない人にはどうつながるか分からないので、文章が分かりにくくなると思います。

 

分かる言葉を使う

そして、最後に友人の文章で気になったのが、業界用語が多めだったことです。ITのお仕事では、上流工程、要件定義などの言葉はおなじみですが、他の業界の人にはそうでもないんじゃないかと感じました。むしろ、そこでお客さんに提供できる価値である、改善方法を一緒に考える、矛盾する要望を整理するなど具体的な話に落とし込んだ方がいいんじゃないかと思いました。

これもITストラテジストの論文に共通するような気がします。

 

と言うわけで、青年海外協力隊を考えている人は他の論文試験の対策本を読むといいかも、ITストラテジストを考えてる人は他の人の論文を読むと良いかも、と思った次第です。