かざいむ日誌

IT関係で知ったことなどを記事としてあげていきます。内容に不備や質問などあればぜひコメントをよせてください。

就職して3年間の仕事って今の仕事に生きてますか?

とある会合の帰り、方面が一緒の人と話しながら帰ったのですが、仕事の話をしてる時にされたのがこの質問。

 

「就職して3年間の仕事って今の仕事に生きてますか?」

 

聞かれたときはほろ酔いだったのもあって、役立ってますよ~、と答えましたが、後から振り返るとちゃんと答えないといけなかったやつですね。また話す機会があるかわからないので考えてみました。

 

この会話の登場人物はざっくりこんな感じです。

・大学で語学を専攻

・卒業後、システム開発会社に就職し、プログラマー、SEを経験

システム開発に従事して10年以上

・次は海外の業務改善のプロジェクトに従事

 

話し相手

・大学で文系の専攻

・卒業後、メーカー企業にて総合職(技術職ではない)

・現在、新卒3年目

 

この方が言っていてポイントかなと思ったのはこのあたりです。

・英語がそんなに得意じゃない(自己申告なので本当か分かりませんが)

・学生のころから国際協力に興味がある

・自分にスキルが身についていない気がする

 

ぼくの経験からお答えします。就職して3年間の仕事は今の仕事に役立っています。次のプロジェクトは外国の組織でITスキルの向上を通じた業務改善をテーマとしています。このプロジェクトを進めるためのスキル要素は基本的なITリテラシー、業務プロセスの設計・改善、業務上のコミュニケーション、プロジェクト管理だと思います。就職して3年間の仕事で今度の仕事に直結しているのは上の中では基本的なITリテラシー、顧客への説明・提案の経験、プロジェクト形式での仕事の経験の3つかと思います。就職して3年間の仕事ではプログラミングやExcelなどが一番割合が大きかったように思うので今回の仕事に生きるのは30%くらいでしょうか。ただし、残り70%も3年間の仕事を前提に役割が与えられ、得た知識・経験が結構あるので何とも言えない感じですが、、、。

 

この方のお仕事を聞くと、プロジェクト管理的な要素が強く、技術職の方とやり取りしてスケジュールを管理しているらしい。おそらく、カレンダーを眺めながらの調整が仕事で成長している手ごたえを感じず、技術職の方とやり取りする中で技術職の方と違って専門知識がない、もしかすると違った分野に進みたくなる時が来るかもしれない、といったときに今この仕事をやっていることが無駄になるんじゃないか、といった気持ちがあって「就職して3年間の仕事って今の仕事に生きてますか?」と質問したんじゃないかと思います。

 

ぼくが思ったのは、もし今の仕事が将来の仕事に生かせないかもと思うのであれば、今の職場でPMBOKを意識して仕事されるのはいいかなと思いました。PMBOKは Project Management Body of Knowledge の略で、プロジェクト管理のベストプラクティスについてまとめたものです。プロジェクト管理は経験、勘、度胸じゃなく、知識とスキルとして体系的に身に着けられるもので、ポータブルなスキルなので、今の職場でこれを実践できるのであればちゃんとしたスキルとして胸を張れるんじゃないかと思います。

 

もちろん、広報、システム開発、会計などやりたい職種があるならそれでよいと思います。もし、やりたい職種がないのであれば、興味のある業種で求められるスキルを身に着けるのを目標にするのもいいのかなと思っています。この方は国際協力に興味があるそうなので、仮に将来その方面に進むかもと考えるなら、国際協力で求められるスキルを意識して仕事をするだけでも違ってくるかなと思います。

 

国際協力分野だとJICAのHPに国際協力人材に求められる能力として6つの能力を挙げています。

1.分野・課題専門力

大学での専攻や、職種を通じて身に着けた知識・経験のこと

2.総合マネジメント力

プロジェクト管理や部門の業務を俯瞰的に理解・実施する能力、人材育成など

3.問題発見・調査分析力

リサーチを設計、実施、まとめたり、問題を分析して原因を突き止められる能力

4.コミュニケーション力

関係する人に働きかけて変化を促す能力、交渉できること

5.援助関連知識・経験

JICAのやっていること、開発援助で過去に起きた問題・それを解消するための最近の傾向など

6.地域関連知識・経験

援助を行う地域で使われる言語の能力、文化などの知識・経験

partner.jica.go.jp

 

ちなみに国際協力人材の場合、これらは全部がないとだめというわけではなく、開発援助のプロジェクトを行う場合にプロジェクトの中でその人に求められる役割によって重点が変わってきます。専門家は1.分野・課題専門力が多く求められ、プロジェクトマネージャーには2.総合マネジメント力、3.問題発見・調査分析力、4.コミュニケーション力が多く求められるのではないかと思います。

 

話をまとめると、スキルを考えるときに切り口としては職種と業種で考えるといいのかも、業種の切り口から考えるときは技術職でない場合、業種や会社ごとに求められるスキルセットが異なるから調べてそれを意識しながら仕事を通じてスキルを身に着けられるようにするのが良いのかも。

 

追記。

TEDでとても良い20代向けの話があった。

メグ・ジェイ: 30歳は昔の20歳ではありません | TED Talk